Arduinoのスケッチがコンパイルされてアップロードされる過程は、IDEにより遮蔽されている。しかし、興味がわいてしまう。また、提供されているIDEが若干使いにくい(ex. UNIXのショートカットキーが使用不可)ので、コマンドラインから、スケッチのコンパイルと転送をしたいとお考えの方も多いようだ。
Arduinoのスケッチのコンパイル過程は以下のサイトが詳しい。
http://isisredirect2hard.blogspot.jp/2012/03/arduino-sketch.html
これらを詳細に理解して、makefileを使ってmakeをすれば、望みのバイナリファイルを作成することは可能であろう。
アップロードに関してはこちら(http://wwwowwowww.cocolog-nifty.com/record/arduino-duemilanove-328.html)にある方法を用いれば、コマンドラインから可能であろう。
原理を理解でき、そして慣れ親しんだコマンドラインからの操作ですべてがすまされるこの方法は魅力的であろう。しかし、若干の煩雑さを伴う。コマンドラインだけですべてを処理したいという欲求をかなえるだけなら、Ino(http://inotool.org/)と呼ばれる便利なツールがあるようだ。
Inoはmakefileを自動的に作ってくれるので、ユーザーの手間が省ける(Ino is based on make to perform builds. However Makefiles are generated automatically and you’ll never see them if you don’t want to.)。また、アップロードもコマンドラインで可能である。
Inoは現在、LinuxとMacにのみ対応しているようである(Limitation)。
それではInoのインストールの方法を紹介する。
OS X 10.9ではデフォルトでpythonとeasy_installが入っているので、インストールは簡単である。
#Inoをインストール
$ sudo easy_install ino
#Inoの実行ファイルへのパスを確認
$ which ino
/usr/local/bin/ino
#Inoの実体を確認(pythonスクリプトである)
$ less /usr/local/bin/ino
#ヘルプを開く
$ ino -h