統計学を学習する上で科学研究の基本的サイクルを意識することは非常に重要です。なぜなら、統計学が科学にとってどのような位置づけであるかを見極めることができるからです。
古川俊之先生、丹後俊郎先生が書かれた名著「医学への統計学」には以下の三つが科学研究の基本的サイクルとして挙げられています。
1) 新しい仮説の設定(hypothesis generation)
2) 必要なデータの収集(data collection)
3) データに基づく仮説の検証(hypothesis testing)
これを眺めていると、どの工程においても統計学の本質を意識した振る舞いが要求されることが理解されます。
【参考文献】
古川俊之 丹後俊郎『医学への統計学』朝倉書店 1993 1pp