さて、今回は霊長目(霊長類)の進化の歴史について勉強したことをまとめます。
例調理は、中生代の白亜紀末期、今からおよそ7000万年前にほかのグループから分かれたと考えられています。
霊長類の独自の特徴は以下のようなものが挙げられます。
- 樹上への適応を通じた独自の進化
- 平爪を有する
- 発達した鎖骨
- 母指対立により物を握ることが可能
- 両眼で前方の同じものを見ることが可能
- 赤色オプシン遺伝子を重複させて変異を加えることで、緑色オプシンを復活させている
原始的な真アルコンタ類からヒトに至るまでの進化の過程で重要な分岐は以下の通りです。
- 約7000万年前(白亜紀終わり頃)
- 霊長目がツパイやヒヨケザルの仲間から分岐
- 約3000万年前(新生代)
- 類人猿が旧世界ザルと分岐
- 約700万年前
- ヒトとチンパンジーが分かれた
- 約300万年前
- チンパンジーとボノボが分岐
日本モンキーセンターのゴリラやチンパンジーの檻のそばにはヒト様の檻も用意されていて、中にはベンチが置いてあり記念撮影ができるようになてちます。その檻に張られたヒトの紹介文の内容は、ヒトの可能性や危険性に言及したもので大変示唆に富んでいました。よって、ここではこれを引用させて頂きます。
ヒト
英名 : Human
学名 : Homo sapiens
分布 : 地球上の陸地のほぼ全域
身体
- しっぽがなく、からだの毛は少ない。
- 器用な前足と大きな脳を持つ。
- 二本足でまっすぐ立って歩き、サルの仲間のくせに木登りがへた。
食性
- なんでもよく食べる雑食性だが、1頭ごとの好き嫌いは多い。
- 食べ物をいろいろ加工したり、貯めこんだりする。
習性
- 好奇心が強く、遊び好き。危険な眼にあっても、なかなかこりない。
- 大きく複雑な群れを作って生活し、音声によるコミュニケーションがさかんである。
- 「文字」や「絵」などを通じて情報をやりとりし、いつも仲間とふれ合うことをもとめている。
- しばしば、いさかいをおこあし、仲間同士で殺し合いをすることも珍しくない。
- 本能だけではうまく生きられず大人になるまでに身につけなくてはならないことがとげも多い。
- 優れた知能をもち、大きな可能性をひめているるが、失敗したときにまわりに与える影響も大きい。それを忘れたとき地球上でもっとも危険な動物となる。
【参考文献】
井出利憲「分子生物学講義中継 生物の多様性と進化の驚異」羊土社 2010 310-311pp
財団法人日本モンキーセンター「霊長類 ガイドブック」 2012 64pp